日本簿記学会(本学会)は,1985(昭和60)年1月19日に,明治大学において設立総会を開催し,発足しました。以下は設立総会資料の表紙と,設立趣旨です。
設立趣旨
簿記学は会計学の部分領域というよりも、その基底的な学問領域である。しかしながら、近年における会計事象の複雑多岐化にもとづく会計学領域の拡大、およびそれに伴う研究活動の急速な進展、さらに、コンピューターによる記帳処理方法の発展にもかかわらず、その基底にある記録計算技術としての簿記に関する研究および教育の現状は、かならずしも十全とはいえない状況にある。
このような現状にてらして、会計および関連諸科学の発展に即応した簿記理論、その教育方法および実務指導等に関する研究組織を早急に確立する必要があると考えられる。ここに、簿記の理論、実務および教育などの振興をはかり、会計学および会計実務の一層の発展に寄与することを目的として、「日本簿記学会」を設立するものである。
研究活動の充実をはかるため、次の「研究部会」を設ける。
(1)簿記理論研究部会
(2)簿記実務研究部会
(3)簿記教育研究部会
(1)の簿記理論研究部会は、会計理論との関連、勘定理論、簿記史、勘定科目と仕訳の標準化等の総合的研究を主な課題とする。
(2)の簿記実務研究部会は、OA化への簿記の対応、取引の多様化・複雑化に伴う記帳方式等の研究を主な課題とする。
(3)の簿記教育研究部会は、大学その他の教育機関における簿記教育の効果的方法の研究を主な課題とする。
なお、上記の「研究部会」のほかに、「地域部会」を設けることができる。
(発起人氏名)
会田義雄(慶応大) | 新井益太郎(成蹊大) | 泉谷勝美(大阪経大) |
稲垣冨士男(青山学院大) | 今井信二(同志社大) | 内山力(中央大) |
宇南山英夫(横浜市大) | 大雄令純(南山大) | 大藪俊哉(横浜国大) |
神森智(松山商大) | 興津裕康(近畿大) | 嶌村剛雄(明治大) |
清水宗一(関西大) | 武田安弘(愛知学院大) | 武田隆二(神戸大) |
戸田博之(京都産大) | 中村忠(一橋大) | 西澤脩(早稲田大) |
茂木虎雄(立教大) | 森川八洲男(明治大) | 安平昭二(神戸商大) |
山形休司(大阪市大) | (アイウエオ順) |